小川良美展 [日なたの泥] 2019年7月3日(水) - 7月14日(日) 〈8日(月)、9日(火)休み〉 11:00 - 19:00
展覧会概要 今展「日なたの泥」では、新作のドローイング作品、インスタレーション作品の発表と近作を公開する。 大学にて舞台美術、映像表現、現代美術を学び、人間の仮装を主題に平面作品やインスタレーション作品を制作している。 面(マスク)や装い、宗教的慣習と身近にある暴力を強く意識し、集団の中での共存の形とアイデンティティの意味を追う。 個人の実在は他者なくして自覚できないものでありながら、相容れない存在として他者と対峙する時、人間は人間を分別し、異端や怪物を生み出してきた。多元的な時代の実現に向け、身体性の在りかを模索しつつ、新たな生き方を思考し続けている。 出展予定作品解説 これらの平面作品は、やわらかなビジュアルとは対照に、同時代を生きる人々の身に起こっている“危機”がモチーフとなっている。 いずれの作品にも、“危機”が皆にとって個人的、社会的、政治的な問題であるという伝言が内包されるが、イメージの極端な抽象化には直接的な問題提起を避ける意図がある。なぜなら作品を介して共有された課題を、対話によって解決に結びつけられる土壌を未だ見つけることができないからである。 それまで淡々とオブジェを作るような手触りで作品を制作する他無いのか?むしろこの文字通りに平面的な絵の共有の中で、次の展開が整理されることを期待している。